Outlast – どこか笑える素直なホラー

ネタバレ文章。とにかくホラー部分の作りがやけに素直なのが印象的だった。「そろそろプレイヤーを怖がらせてくるな」というタイミングが読めるし、そこを切り抜けた後には暗視用バッテリーとテキストが置かれ、プレイヤーが一息つけるような”間”も十分に用意されている。そこから少し進むと、「あっ!そろそろ来るぞ!」というのがやはり分かるし、一二時間もプレイしていればそのパターンが繰り返されていることにも気が付くはずだ。ある程度ゲームに親しんでいる者ならば、このパターンをどこで壊してくるか警戒し始めると思うが、それが最後まで崩れることはなかった。なので、素直なホラーゲームだなぁと素直に思った。もし、プレイヤーを本気で怖がらせるならば、パターンが通じない=どこに気を張ればよいのかわからないという状況を作るべきなのだが、そうしなかったということは恐怖よりも物語を売りにしたかったのかもしれない(難易度Normal)。

また、序盤は「ロッカーに隠れる」というのが安定行動になっており、ロッカーに入るだけで敵が簡単に見失ってくれるのが完全にコントであり、ギャグだ。しかし、「ロッカーに隠れるだけ危機回避できるのは流石につまらないなぁ」と思い始めたあたりで、しっかりと敵がロッカーを開けプレイヤーを探し始めるようになるのである。この素直な難易度上昇に私は恐怖ではなく、安堵した。普通の感性を持った人間が常識的なゲームバランスを考えて、何回もテストプレイを行い、テスター達の意見を取り入れ、売れるゲームにするため最終的にこうなったんだなぁという確信からだ。悪趣味なホラーマニアがニタニタしながらプレイヤーに小便をチビらせる気満々で作ったMod(=儲け度外視の趣味作品)とは根本的に違うということ。なんというかこう…殺人鬼に追いかけられるというのは確かに恐怖ではあるのだが、攻めてくるタイミングがある程度予測できるのならば、どうやっても巨大な恐怖(驚き)には結びつかないだろうなというのが簡単な感想である。

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◆ベッドの下に隠れてやり過ごす。何故バレない!?と突っ込んで笑えたのは最初だけで、後になるほど白けていく

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◆主人公はクライミングの経験者なのだろうか。指先だけで体重を支え移動する場面がシュールで笑える。痩せたジャーナリストにしてはずいぶんと指の力が強いこと。それとも火事場の馬鹿力?