ひぐらしのなく頃に礼 – そう来たか(9)

賽殺し編、昼壊し編、罰恋し編の三つが収録された「ひぐらしのなく頃に礼」を読み終えた。昼壊し編と罰恋し編については中身の薄い喜劇的なシナリオなので特に言うことはない。残った賽殺し編については、通好みだとか真の最終章だとか言われているらしいが、素直に面白いと感じた。本編八話は言ってみれば枝の先部分だけがIF(もしも)の物語群だが、賽殺し編は根っこの部分がIFになっているという「世間によくありそうなIF」の物語となっている。実際にゲームを初めてみると、本編の物語に少々熱を入れすぎたせいか、根底部分が変わるという可能性が完全に頭から消えていたため、大きなショックを受けたし、物語自体も主人公古手梨花にとって絶望的な展開であり、それに引きづられる形で随分とゲンナリした気持ちで読み進めることとなった…が、まぁ、最後まで総じて楽しめた。本編終盤で梨花が精神的成長をしたように、本シナリオでさらに一歩精神的な成長をしているのが、後日談という形のおまけシナリオで締められてるのはなかなか良いと思う。

どうでもいいが、私は古手梨花というキャラクターがあまり好きではない。容姿は好みの範疇であるが、テキストを読む限り、とても不安定なキャラクターだからだ。竜宮レナを除けば主要メンバーは皆、(成長の余地を残した)不安定さが”きちんと”描写されているのだが、古手梨花に限っては不安定な様が”不安定”に表現されているため、多重人格のように思えてならない(テキストに関しては恐らく竜騎士07氏が悩みながら書いていたのだろうから、それに関して批難をしているわけではない。ただ連続して読んだらそう感じたというだけの話だ)。プレイした人間にしか分からないかもしれないが、あのような言動と設定がぶっ飛んだ不安定なキャラクターは正に不気味というより他ない。また、梨花の思考パターンは私自身と似ているところが多く、同族嫌悪的なものなのだろう、それも加わってやはり好きになれない。あと梨花について一番の「学習能力が低いのではないか」という疑問だが、これは本作で少し補足されていて、母親との関係性という心理学的な面からそこそこ納得のできる解答が存在する。これにより多少の見方は変わったものの、やはり不気味な印象に変わりはない。

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今回使用したビデオカードはATI Radeon 9000とMatrox Parhelia(初期型128MB)のアナログ出力とデジタル出力だ。Radeon 9000はアナログで絵を出したのだが、なかなか良い色が出た。近年のGeforceでデジタルハイバランスを少しプラスの方向に弄った、つまりは私がいつも調整しゲームを遊んでいる馴染んだ色である。それに赤みだけが少し濃く出る感じで、発色に関しては実に理想的で良いビデオカードのように思う。この色があまりに好みであったため、後に動かしたParhelia様の画質でまったく感動しなかったのが残念でしょうがない(すっごくすっごく期待してたのに!)。Parheliaは確かに凄い綺麗で正確な色の絵が出せる。出せるが、それは私の好みの発色では無いのだ。最後に、『ひぐらしのなく頃に』全11シナリオ読むのに10枚のビデオカードを使うという時代遅れで実験的な試みだったが、やってよかったと大いに思う。やはり自作PCが面白かったのはAGP規格が主流の時代であったし、各ビデオチップや販売会社にも個性があり、とっかえひっかえカードを入れ替え画質を比べる遊びは、実際にやってみるとなんとも言えない味わい深さなのだ。もちろん、今の環境のほうが間違いなく良いと理解はしているが。

No One Lives Forever – 難易度Normalで二週目

最終セーブの日付が2008年ということで、約8年ぶりのリプレイである。馬鹿みたいな数のFPSをプレイしてからのリプレイということで、当時受けた衝撃が遊び始めたFPSに興奮していただけだったのか、それとも本当に面白くて衝撃的だったのかが判明してしまうため少し心配だったが、思い過ごしだったようだ。リプレイして確信した。NOLFは本当に面白いゲームだ。間違いない。そのためというかなんというか「面白いゲームを遊んでいる時には脳が動かない」持病が発症してしまい、書く事柄が無い。メモも取っていない。話を膨らませる気力も無い。の無い無い尽くしだ。申し訳ないがゲームの内容や批評についてはGAME WatchFF2400.jpの優れた記事を読んでもらいたい。

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◆主人公ケイトの戦闘能力が高いため強引に攻略することも可能だが、ステルスっぽくプレイした方が楽しめる。完全なステルスでないというのが遊びやすいポイント

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◆受付嬢が席を外した隙にコーヒーへ下剤をドボン。全体的にコミカルな要素が強い

以下どこかで見たようなスパイ七つ道具のスクリーンショット集

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ひぐらしのなく頃に解 祭囃し編 – 灰色だから良かった(8)

三四を一人悪者にして部活メンバーが団結し、はいハッピーエンド。という安易な流れにしなかったのは良かったと思う。人間という生き物は100%純粋な悪人も100%純粋な善人存在しないわけで、そんな黒が多い灰色だったり白が多い灰色だったりする大勢の人間で構成されている世間というのは、とてもあやふやで不安定なものだ。だからこそ秩序や法律といったものだがあるわけだが、それは置いておいて、ひぐらしの世界というのはその灰色の部分がふとした瞬間に、いとも簡単に、些細な事で、真っ黒に染まってしまうというのがメインテーマのように思う。

ただ、真っ黒とはいっても100%の黒ではないのがよく出来たところで、殺人などを犯した際にも苦悩したり弱気になったり自己を正当化したりと後ろめたさが見えるようになっている。このあたりの細かな描写がうまく、また同じ人物でも違う世界では別のことを考えていたりと、思考が変化したりする様がループもの特有の面白さとうまく絡まっていたと思う。最後の落としどころもよく、総じて楽しめた。綿流し編(第二話)だけは何をするゲームなのかが理解できていなかったので退屈だったが、その次の祟殺しからはなんとなく”読み方”のようなものがわかってきたので、なかなか興味深く物語の中に入っていけた。と同時に「作る側の人間」でないと物語を推測できないのにも気が付いてきたので、ある意味気楽に読めたと言えなくもない。

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今回使用したビデオカードはSiS社のXabre 400で大きな特徴はいち早くAGP 8xに対応したこと。その他にはDirectX8.1への対応と共にミドルレンジ帯のGeForce4 MX440に性能と価格を思い切りぶつけてきたことか。安定性はともかく、3DMarkのスコアと実売価格を比べるとMX440よりもおいしいビデオカードに思えるので、NVIDIAとATIに二強に飽きていた人やゲームを遊ばない人には結構ウケたのではないだろうか。実際に動かしてみると、なかなかの発色と画質だ。別にSiSが嫌いというわけではないが、2002年までくると画質向上のノウハウや環境が業界に出回っていたように思うので、特別SiSが凄いという気はしない。SiS300のボケボケ具合から考えると、画質の向上は目覚しいと言えなくもないが。

ひぐらしのなく頃に解 皆殺し編 – 運否天賦でGO(7)

今回のシナリオは半分くらいが行政に向かって市民運動のアクションを行うというもの。少数から始まった訴えが、次第に村一丸へと発展し、無事に児童相談所を動かすところまでいくのは、痛快であり、高い娯楽性がある。だが、覚えておかなければいけないのは、行政に訴えるべく内容の根拠が”前世の記憶(又は既視感)が正しい”といった大変怪しいものであることだ。ゲームのプレイヤーと梨花は昭和58年6月が繰り返されているのを知っているが、圭一、レナ、魅音あたりはそれを”なんとなく”覚えているだけで市民運動の中心を担っていたことになる。これが頭の片隅にあると、根拠が曖昧な訴えをしてくる人々が日増しに増えてくるといった市役所の恐怖が想像できるだろう。素直には楽しめない。

  • 今まで言ってなかったがループものは好きだ
  • 解=Girl’s Side(笑)からすると圭一が結構頼もしく見える
  • 不安定な少年少女に対して大人達には安定感がある

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今回のビデオカードはGeForce3 Ti 500(SPECTRA X21)。このボードはオプションパーツでD-sub端子から高級CRT用の5BNC端子へ変更が可能なほど画質にこだわった現代ではありえない製品だ。繋いだのはアナログ接続にてFlexScan L367というディスプレイであるが、かなり良い色が出た。色調整を行わないのであれば現在のデジタル以上と言えるかもしれない。さすが当時のCanopusはデジタル接続よりもアナログの方が画質が優れているだと言い放ち、リファレンスGeforce 3基盤に付いていたデジタル端子を潰しただけのことはある。実際のゲームでは少々残念なことに白色が強く出過ぎていたのだが、Windows98用の専用ツールが見つからなかったため色の修正ができなかった(スクリーンショットではそう見えないかもしれないが)。

ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編 – 説教臭い(6)

説教くさいではなく説教臭い、そんな微妙な言語感覚が伝わるかはさておき、今回のシナリオは竜宮レナのキレッキレ劇場だ。ゲームを始めるまで竜宮レナには鉈を持った血生臭く、狂気めいたイメージを持っていたのだが(各メディアに触れていない場合の一般的なイメージだと思う)、ゲームのプレイが時間が長くなるほどそのようなイメージは消えていった。おどけている時も多いが、彼女は実に聡明で、物事を真正面から正確に捉えることができ、その本質的部分を瞬時に見抜くことができている。その頭の回転の速さは相手が返答に困るような質問、指摘からもうかがえるだろう。また、問題に対する解決能力も高く、加えて実行力をも持ち合わせている点が、恐ろしくもあり、頼もしくもある、とても魅力的なキャラクターだ。そんな彼女が日々何を考えて行動していたのかが分かる今回のシナリオというのは、それだけでも価値があるように思う。結構な部分を興味深く読むことができて満足だ。

少しゲームから外れるが、獄中の手記や精神科医の書籍などにも度々書かれているよう、反社会的な行為を行う人達にも意外と(失礼だが)しっかりとした論理があって、それに基づいて行動していることも抑えておく必要がある。怒りに任せた突発的なものばかりではないということだ。つまり倫理や常識といったものが、少し抜けてしまうだけで、意外と簡単に”普通の人”でもおかしな方向に走ってしまうと言い換えることができる。むしろ、論理的なものがしっかりと積み重なっているほど自分を”正しい”と錯覚しやすく、より深いところにまでハマってしまうのが恐ろしいのである。竜宮レナのように。

  • 「仲間って素晴らしい!」というラストが見えてきた。もっと殺伐として欲しい
  • 物語が繰り返されていることが明示された。でももう残りを考えるのが面倒
  • 今回のシナリオには理解も共感もできる。それほどぶっ飛んでいるように感じない
  • 最初と最後の少年漫画的な展開はちょっと。もっと殺伐として欲しい

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今回のビデオカードはS3 Savage4 Pro(Diamond Stealth III S520)。Diamond社のカードということで他社の同ビデオチップよりも高画質だと想像できるが、パッと見美しいと感じた場面は無かった。デスクトップ画面でもゲーム中でもだ。だが、これは文字通り美しいと感じなかったというだけの話であり、とりわけ酷いということでもない。ようは普通の範囲なのだ。XGA解像度で見る限り多少のボケが入っているものの、落ち着いた発色だし、高画質すぎるビデオカードを見た後だから生まれた不満と言えなくもない。

また、余談のような本題になるが、何故このビデオカードを購入したのかと言うとDOSゲームとの互換性のためである。現代っ子の私はISAバスにサウンドカードさえ挿さっていれば(特にSound Blaster 16)、どのDOSゲーも動くと思い込んでいたのだが、そうでは無かったのだ。RetroGamingPCをいじっているうちにDOSゲーが立ち上がったり上がらなかったりする現象を不思議に思い調べてみると、どうもDOSゲーとの互換性を保っているビデオチップとそうでないものがあるようなのだ。結論からいうと、S3社製がド安定。描画能力を考えれば、どの会社のビデオチップでもDOSゲーには十分な性能なのだが、肝心のゲームが立ち上がらなければ何の役にも立たない。よって、実機でDOSゲーを遊びたい人はS3のビデオカードを一枚は抑えておくのが良いように思う。