POSTAL – 熱心なゲーマーほど現実との区別が付く(6)

「このゲームのファンとは友達になりたくないランキング」ぶっちぎり第一位のPostalを難易度Medium(5/10)にてクリア。説明する必要はないかもしれないが、街なかで武装非武装問わず無差別に銃を乱射して血の池を作っていくアノ発禁ゲームだ。今回プレイしたSteam版はパッケージ版(1997)とは違い、Full HD解像度とXbox360パッドに対応していて、なかなか快適に遊ぶことができた。高解像度とWidescreeの方は引き伸ばし感がありおまけの粋を出ていないが、パッドで気軽に操作できるようになったのはとても大きい。旧バイオハザードのようなラジコン操作とキーボードの相性が最悪だったからだ。実際にパッドを握ってみるとアナログスティックでの照準移動もいい感じで、かなり直感的に操作できる。

ゲームを始めると持っていたイメージとやや違うことに驚いた。主人公のDudeが異常なほどもろいのだ。そのため無抵抗な一般人(Hostage)相手には好き放題に○○できるが、武装した警官と真正面から撃ち合うと、あれよあれよという間にHPが溶けていく。なのでクリアを優先すると弾薬無限のライフルで超遠距離から敵の体力を一方的に削っていくセコい戦法になりがち。やり方の問題かもしれないが、アクションゲームとしては地味な印象が強い。どうやらDudeをイキイキと活躍(?)させるには、多少のやりこみが必要なようだ。

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◆黒尽くめの男がデパートで銃を乱射する阿鼻叫喚の図。とてもPostalっぽい

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◆(見えにくいが)プラガードを掲げて抗議しているのは「脳が溶けるぞーゲームはいらな~い」の暴力ゲーム反対団体。このような我々ゲーマーの敵である人種をゲーム内で○○できるようにしてくれるRunning With Scissorsは本当に○○である

Crimsonland – 軽くQuestsモードだけやってみた

メインアートがやたらとDOOMのパッケージ絵に似ていたので、気になってQuestsモードの難易度Normalだけ遊んでみた。ゲームモードの名前はQuestsとなっているものの、目の前の敵を全滅させればクリアなので特に頭を使う必要はない。一応ノーダメージだと完璧なクリアとみなされ、これを達成するのがQuestということなのだろうが、出現する武器とレベルアップ時に取得できるPerkが大きく運に左右されるため、実質的に「ゲーム開始時に良いアイテムが出るまでリトライを繰り返す」暇な人向けとなっている。付け加えると敵が足元に出現した際にもダメージを受けてしまうため、敵の出現場所も覚えておかないとノーダメージが達成できないので、異常なまでに面倒くさい。一応…というか本命というか4人までローカルCo-opが可能となっているので、やりこみたいというのならばリアルフレンドやVPNで協力を頼むと良いだろう。

適当に遊ぶQuestsの場合、一ミッションが二分ほどと短くてテンポが良いのがいい感じだ。しかも、ミッションを一つクリアする度に新武器か新Perkがアンロックされるので、ちょっとした達成感がある。ミッションは1Chapter10面で7Chapterまであるから合計70と、すごい勢いで武器とPerkが増えていく計算だ。これならば、「とりあえず一周遊んでみようか」というプレイヤーが途中に飽きることも少ないだろう。武器もPerkも結構な数の性能がかぶっているような気もするが、毎回できることが増えるというのはやはりプレイヤーに新鮮さを与えるものなのである。そんなわけで一周はそこそこ楽しめたが、これ以上遊ぶ気にはなれない。自キャラの移動が遅く命中率も高くないため、プレイヤーの技量でどうにかなる場面が少なく、運要素が強すぎるのだ。本作は大抵がピストル1丁からスタートし、最初に倒した雑魚敵が必ず武器を落とすので、そこからゲームの流れが作られるわけだが、この瞬間にもうクリアできるかどうかが決まってしまうことが多々ある。分かりやすく例を挙げると、最初に落ちた武器がSMGだった場合は攻撃力不足で敵の大群に追い返せず死に、ロケットランチャーだった場合は悠々と敵を殲滅できるようになる。誇張ではなく、本当にそうなのだ。武器ほど影響は強くないが、Perkも使えるものと使えないものの差が激しく、アイテム出現率を上げる「Lucky」やアイテムを引き寄せる「Psychic」あたりを引き当てるとクリアがほぼ確実になるだろう。このような運に依存するこのような調整を否定はしないが、やはり好きにはなれないのである。

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◆プレイヤーの技量ではなく、武器とアイテムの力によって敵をなぎ倒していくため爽快さは少ない

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Don Ivan Punchatz氏の描くDOOMのイラスト(SNES版DOOM)にそっくり

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Sleeping Dogs – カンフー映画は好きだ

開発中や発売後にいろいろとゴタゴタがあったようだが、余計なことを考えず普通に遊んでみれば普通に面白いゲームである。特徴的なのは難易度が低いことと、ゲーム外に意識を向かないように工夫がしてあることか。難易度が低いというのはもちろんそのままの意味であるが、こなした仕事以上の満足感をプレイヤーに与えているのがうまい。直接的なキャラクター強化のほかに、強面のオッサンや美女がさり気なく褒めてくれるのが実に心地よいのだ(日本語限定かもしれないが)。つまりダラダラと適当に遊んでいる割りに得られる報酬(見えないものも含めて)が多めなので、もう少し遊んでみようかなという意欲に繋がる。得られる報酬というものは低すぎて高すぎても意欲が減ってしまうため、本作ぐらいの調整が丁度良いように思う。

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プレイヤーの意識離れは人工的に防止できるか

確かカナダにゲームテスト専門の会社があったと思う。そこのテスターは普通にゲームをテストするだけでなく近頃は脳波を測定しながらテストを行うらしい。そのようなおぼろげな情報と本作の遊び心地にふと噛みあうものを感じたのだ。憶測の域は出ていないが「異常なほどゲームが面白いわけではないのにもかかわらず意識が画面外にそれない」のは、ある種の小細工、つまりテスター達が飽きたと感じた脳波をもとにして意識や集中力が途切れやすい箇所を改修することで、プレイヤーの意識がずっと画面内にとどまるように作ったのではないか…ということだ。ゲームプレイの満足度は高いが内容を点数化すると、やはり80点前後なのである。

プレイヤー…というか私が飽きるのは、「乗り物を探す時」だ。本作は他の箱庭ゲームに比べて狭いこともあるが、復帰地点からの駐車場も近いし、タクシーも不自然なほどの数が似たタイミングで通りすぎていくので、乗り物を探す手間が少ない。目的地までのアクセスが容易になればなるほど、乗り物を探す段階で面倒な気分になりにくくなるのである。次に「乗り物に乗っている時」だ。そもそも私は箱庭ゲームでの運転が不要とすら考えているので、ほかであれば別のPCで作業をしながら車なりを動かしているのだが(別ゲー遊べば?と突っ込まれそう)、本作では運転を始めるとすぐに『クリーン運転を心がけましょう』と画面に表示される。小さな損失を嫌いその通りに運転するプレイヤーもいれば、逆に中学生的な感性で、な~にがクリーン運転じゃい!そんなのは現実でやってるわ!せっかくのビデオゲームなんだからこうやって(キキィーグシャァ-キャァー)気まぐれに一般人を轢き殺してダーティ運転するんじゃあ!などと反抗的な感情も湧くだろうから、どちらにしろプレイヤーの意識はゲーム外にそれないように思う。そして「ミッションが一段落した時」も意識と集中力が大きく途切れるが、次の事案が主人公のスマートフォンへメールとして届くので、不愉快にならない程度に次にやることが頭に入っていく。その辺りの事柄が実にうまく絡み合っていて、ゆるくダラダラと遊びやすいゲームになっているのだ。面白すぎて時間を忘れるという類のゲームではないが、時間を忘れるのが主目的であり、そこそこの面白さを求めるのであれば本作はそれにうってつけと言えるかもしれない。

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◆格闘モーションがいちいち力強く格好よい。出血描写もいい感じ

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◆操作する車両には単純に車両をぶつけるだけではない、威力の高い「体当たり攻撃」が存在するため、警察車両が駆けつけてきても容易に撃退でき、それほど脅威にはならない。プレイヤー(犯罪者)を律するために警察の締め付けが強い事自体はリアルであるが、それが面白いかはやはり別問題なのだ。GTA4とか

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Ride to Hell: Retribution – 時間が地獄へと流れた

PC版Xbox360版共に10点代という今世紀最低のメタスコアを記録した本作。しかしながら私が遊んだ限りでは35点から22点くらいの間が妥当のように感じた。一周遊んでみればわかるが、ゲームの中核は点数ほどに悪くないのだ。遊んだ人間にしか通じないのが残念だが、さすがにメタスコア10点台というのはレビュアー達が面白半分に寄ってたかってぶっ叩いた結果であろう。では何がどう悪くないのかと聞かれると、それを文章化する手間に時間がとられるのが惜しいので省きたい(ただでさえこんなゲームのプレイに10時間以上もつぎ込んでいるのだ!)。ともかくマウス加速を切った状態ならば、システムが劣悪で単調なだけのダメTPSとなるので、イライラしながらでもなんとか遊べるようになるかも…しんないみたいな?クソゲーマー的には笑い飛ばせるほど酷くもなければ、異様に理不尽な箇所もないため、単なる暇つぶしとなってしまい、意外とおいしくないゲームである。

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以下、600枚近く撮影したスクリーンショットの中から面白いゲームだと勘違いできそうなものを精一杯選んだ

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Skydrift – やはりマリオカートは偉大であった

簡単に言えば本作は飛行機版マリオカートだ。一応は実力で速度を競うゲームモードも存在するが、基本的には攻撃アイテムを用いて相手の走りを邪魔するレース風味のゲームである。マリオカートとの最大の違いは攻撃アイテムによって一位の速度を落とせるかどうかだ。N64基準で申し訳ないがマリオカートには「トゲゾーこうら」と「イナズマ」という二つのアイテム(手段)が存在する。トゲゾーこうらは一位の人間に当たるまで走り続けるミサイルのようなもので高確率で一位の速度を落とし、イナズマは一位を含む自分以外の全員の速度を落とすことが可能。つまり下位のプレイヤーが前述した攻撃アイテムを取得し使用するだけで一位をタイムロスさせ、二位が一位を抜かすことも容易なので全体が混戦になりがちなのだ。これは速さを競うレースゲームとしては微妙かもしれないが、接待やパーティゲームとしてワイワイ時間を過ごすのが目的というのであれば、よく出来た調整だと言える。

しかし、一方のSkydriftには一位に直接攻撃できるアイテムが存在しない。それどころかマリオカートとは違い、コースに置かれているアイテムを自分で選択して取る方式なので、前方に攻撃対象の無い一位は来たる二位のため一定時間無敵になれるシールドや耐久値回復などの守備的アイテムを選択し手元に置くのが定石となっている。本作は火力も高いが守備力も高いため、基本的に二位は攻撃アイテムに頼らずにレース(コース取り)で勝負し一位を抜き去らなければいけないということだ。ここまでは良い。

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◆「すげえ、豚が雲を引いた!」本作では練習せずとも雲を引けエースパイロット気分を味わえる

ガチレースとお祭り系の中間調整

問題なのは「運要素が絡まず確実で容易に取得可能な本作の『イナズマ』の攻撃範囲が自機周辺」となっている点だ。具体例をあげて説明すると、三位がイナズマを使用したとしよう、近くを走っていた二位と四位に当たり速度が落ちる。次の瞬間三位が二位に浮上するわけだが、四位の方は五位に抜かされた挙句、六位に赤こうらをぶつけられて最下位(八位)に。その20秒後には三位(もと二位)が容易にイナズマを取得使用し、今さっき二位になったばかりのプレイヤーを引きずり落とす。イナズマを喰らい速度の落ちた三位になったばかりのプレイヤーはさらに四位のすり抜けていく時にイナズマをお見舞いされ大きく後退。このようなしっちゃかめっちゃかの大混戦であっても、いや二位以下が大混戦だからこそ一位は悠々と走ることができるのだ。一位に直接攻撃できないからである。

つまり一位を直接攻撃できないシステムと、異様に取得しやすいイナズマの攻撃範囲が自機周辺であることが組み合わさると足の引っ張り合いが生じやすく、二位から八位までが団子状態になってしまい、一位の独走を阻止できなくなる。一周目のスタートダッシュで失敗し独走態勢が築けなかった場合、二周目に入る頃には「良くて二位」といった未来しか見えなくなり、勝ち(一位)を意識しすぎると面白いように遊べない。付け加えると、ダッシュキノコと同様のブースト(速度上昇)は取得したアイテムをブーストゲージに変換して消費する形になっているため、シールド(守備)を優先すると速度が出ず、ブーストを優先すると攻撃をモロに喰らって大破の危険性が高まる。つまりいったん集団の中に入ってしまうと、思うように速度を上げられないので一位との差が開くばかりなのだ。ただし、作っている側も一位が取りにくいことがわかっているようなので、三位までの入賞でクリア判定が貰える。よって、キャンペーンのオールクリアはそれほど難しくない。一位が取れるように設計してあるマリオカートと関わりが深い人間ほど一位にこだわりたくなるかもしれないが、逆に一位なんか放っておいて二位以下で泥沼の殴り合いをするような不毛なゲームとして遊ぶと中々味わい深いように思う。対人戦を行っていないため本来の面白さは分からないが、安価でありSteamCommunityの日本語ガイドが充実していることもあるので、手には取りやすいだろう。興味があれば触ってみるといい。

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◆「Speed Race」は純粋な操縦技術を競うゲームモードで、コース上のいたるところに設置された『くぐると加速するリング』を利用してガンガン速度を上げて本気のレースができる。エフェクトも相まって高速で飛行するのが非常に爽快な反面、舵取りが一瞬でも遅れると機体が大破して大幅にタイムをロスしてしまうため、緊張も強い。加速装置と自己ブーストによる爆走の快感に酔えるという意味では銀河系で最もエキサイティングなF-ZERO XのSilenceにノリが似ていて好き

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◆機銃で目の前の敵を倒すと前が見えなくなることが多い。敵機破壊は計画的に